April 14, 2010

麹作り(その一)

ソノマノ生活において味噌作りは大切な仕事。
日々使う大切な味噌を自分で作る。安心で納得できる材料だけで作った味噌は一味も二味も違います。
東京にいるころから味噌作りはやってきました。大豆、塩、麹があれば味噌を作ると言うこと自体はさほど難しいことではありません。
今回、大豆はすべてではありませんが自分でも作りました。残りはこの地域の大豆を分けてもらって用意しました。
そして、塩はともかく、麹にはいつも悩まされました。麹屋さんから買うのですが、結構な量な上に値段が張ります。金額でいえば味噌の主原料は「麹」と言うことになってしまします。(実際分量も大豆と同量程度ですが)
そんな重要な麹を毎回買って賄うのでは面白くありません。
で、今年は、縁あって麹作りから出来ることになりました。
今回作る麹の量は米の段階で15キロ。
ざっと簡単な工程を以下に。

前々日、土蔵に保管してある鬼無里米を、最近使い方が分ってきた循環式精米機にかけて白米に精米。
玄米を主食とするソノマノ生活で、白米まで精米するのはナンとももったいない。

前日、15キロの米をとにかくシッカリ研ぎます。一ざる100回。
大量に出るとぎ汁を浄化槽に流せば浄化槽の大きな負担になるので、これはバケツに溜め、すべて畑にまきました。

(とぎ汁はとてもミルキー)

研いだお米は水に浸しておきます。

当日朝、水を切ったお米を、お隣の村の村営の加工場に持ち込み作業開始。
今回は何かとお世話になっている(く)さんと半分ずつの共同作業。合計30キロのお米を用意しました。
まず、米を蒸します。大きなセイロにお米を入れます。



それを、大型のコンロにかけ湯気が上がるまでふかします。



一度湯気が上がったら、3段のうち上段と下段を入れ替えます。お釜にお湯を足し、そしてひたすらもう一度湯気が上がるまで待ちます。

つづく

麹作り(そのニ)


もう一度湯気が上がったころを見計らい、セイロを下ろします。
すかさずこれを、あらかじめ用意していた大きなテーブルの上のムシロ(畳表)の上に均一に広げ扇風機で冷まします。お米はかなり固めにふかし上がっていますが、食べると、炊き込むのとは違い香りが濃厚。うまい。


(美味しいごはんの香りが部屋一杯に)


それからが大変、一連の作業のメインイベント。
洗面器一杯とったふかし上がったお米に種麹をシッカリ混ぜ込み、(ごはんに緑色と言うよりはカビ色?のきな粉をまぶしているよう)さらに、これを畳み一畳程に広げられたお米の上にまんべんなくふりかけます。
そしてこれを下に敷いたムシロにこすり付けなくてはなりません。それも冷めないうちに。
これは、お米の表面にキズをつけ麹が繁殖しやすくするためだそうです。
今までお茶をすすりながらのんびり作業をしていたのですが、今時ばかりは手が動きます。とにかく時間との戦い。初めての作業な上に、急ぎながらのこと。悪戦苦闘、七転八倒、○×△・・・。
良いのか悪いのか、とにかく終わりました。

今度はこれを専用ホイロに入れます。



今度はぱらぱらとほぐしながら。
ホイロの構造はいたって簡単。底に水を張るバットがあり、その中のヒーターが温度をコントロールします。ファンがついていて庫内の温度を均一にするようです。
温度は36度くらい。ほんと人肌です。
これに入れること約二日間。途中一日経ったところで一度切り返します。

さあ、上手く出来るかどうかはこの機械にかかっています。どうなりますか、乞うご期待。


(これが肝心の専用ホイロ)


いずれはこのような大げさな機械も使わずに出来るようになればいいのだけど。