November 08, 2009

これぞ!おやき?

念願かなってやっと食べられました。
おやき。
おやきはおやきでもそんじょそこらのおやきではなく、本場(?)のこのあたりでもめったに食べられない、灰ころばしのおやきです。
囲炉裏端で、ホウロクという鉄製のフライパンの様な鍋で焼いた(温めた?)おやきを、囲炉裏の灰の中に入れて蒸し焼きにするというものです。
これが、なかなか食べられない。昔は(各家に囲炉裏があったころ)は当たり前に食べていたということですが、ほとんどの家に囲炉裏が無くなり自宅でおやきを焼く人も少なくなって、今までいただく機会が全く無かったのです。
灰にくべないおやきは、小川村の大洞高原の地元のおばちゃん達が作る「円満おやき」、自分の中でお焼きナンバー1に輝いているのですが、果たして?

場所は山向こうの中条村のその名も「やきもち家」。おやき体験も出来る温泉宿です。
で、ここでいきなりおやき作り体験をすることになりました。
囲炉裏を囲んでおやき作り〜。これが食べたかった〜。
(まさ)は作りませんでしたが、作り方自体はさほど難しくなさそうです。
こねた生地にアンをいれて、ホウロクで焼くこと数分、それから、薪の燃える脇で熱そうな灰をかけて数分、
いい塩梅になりました。


(火の横で転がっているのもおやきです
いい感じ〜)


(灰は、はたけば簡単にとれます)


早速あつあつをいただきました。
ン〜うまい!?
・・でも、思ったより生地が柔らかいです。想像ではもっと歯ごたえがっちりの香ばしいあつあつおやきだったのですが、歯ごたえだけがいまいち。
怖い講師のおばさん(最初だけ、その後うち解けました)が言うには「このおやきはあつあつで食べなきゃだめ!」と強く言っていましたが、その意に反し少し持ち帰ってみました。
家に帰って冷えたおやきを食べてみると、ン!なかなか良い歯ごたえ。これはいけます。これでなければ。
おばちゃんごめん。おばちゃんの焼いてくれるおやきは冷えたほうがうまい。
粉経験のある(とこ)(あたりまえか)の見解では、粉をこね機でしっかりこねるから柔らかくなるのではないかと言うことでした。手ごねではなかなかそこまで出来ないそうです。なるほど。
生地の柔らかさは耳たぶ以上の極上の(?)ものだったとか。
(まさ)も怖いおばちゃんでなければさわってみたかった〜。

「やきもち家」のお風呂は、ソノマノの四方にある温泉の中では一番趣のあるよいお風呂でした。露天風呂も見晴らしグー。山向こうで直線距離は近いのだけど、一番遠い温泉です。また、機会があったら行こ。

で、おやきランキング、手放しでナンバーワンとは言えませんでした。
やっぱり、ソノマノの舎の囲炉裏復活させて、自分でつくりたいな。

贅沢って

「日本の食料自給率41%」。
農村にいてこの数値はピンと来ない。
まわりの多くの家庭で日々生鮮品を購入しているところはあまりないと思う。野菜、米など多くがまわりで生産されており、ほぼ自給出来ているのだと思う。肉や卵、牛乳などは買っていると思うが、直接外国産の産物を購入する機会はあまりないと思う。菓子など加工品や家畜の飼料などに含まれるものは避けようが無いが、農家で普通に生活すれば感覚的には倍くらいの数値になるのではないでしょうか(何の根拠もありません)。
多分多くの農村でも同じようなところでしょうから、その数値を引き下げる大部分は都会生活によるものでしょう。事実、都会で安い食品を選んで買えばその多くが外国産になるでしょう。もちろん国内産を選んで買えば不可能ではないと思いますが、結構大変です。加工品や外食は控えなければなりません。
しかし、「国内産を選んで食べる」という意識を強く持った人は都会に住む人に多いと思います。
こういう意識を持つ人たちがもっともっと増えればおのずと自給率も上がると思いますが。なかなか上がりませんね。

ところで、この数値はカロリーをベースに算出しているらしい。そして、分母に来る数字が現在の摂取量というから確かにヘン???現在の贅沢で飽食な食生活がベースになっているんです。
2,3年前、排棄食品をゼロにすれば自給率は軽く50%を上回る、と聞いたことがありますが、分母を下記の記事のようにギリギリまで下げ、需要と供給のバランスが限りなく均衡がとれているのでであれば更なる自給率向上が可能ということになる。かつて、仕事で閉店後のデパートの地下食品売場にて、人気のパン屋さんの売れ残りが(その時は?)大量に大きなサンタ袋のようなビニール袋に入れられて排棄されるのを見たときはちょっとショックでしたが、そのような光景が日々日本中で行われていれば、その量は大変なものになるでしょう。
もうひとつ、田舎に来て気がついたことですが、農産物には流通にのるものと選別で落とされ流通されないものがあります。結構その量が多いのです。有名なのが曲がったキュウリ。このように食べるに全く問題ない農産物を流通できれば更なるアップも出来るのではないでしょうか。
曲がったキュウリ、小さなジャガイモ、ちょっと傷のついたトリンゴでもちょいと安く流通すれば結構売れると思うのだけどどうだろう。その分安さで勝負の外国産が減るはずです。

・・・そんなことより何より、ここで書こうと思っていたことは、記事のタイトルにもある贅沢ということについて。つまり、贅沢ってなんだってことでした。
多くの人にとって贅沢とは高額で必要以上な消費をすることだと思う。しかし、ソノマノの生活は全くその逆。高価なものや必要以上なものは所有しない。第一経済的に無理。けれど、食については実に「贅沢」。
採れたての野菜は当たり前。普通に流通しない野沢菜(漬物でない)や青いトマト、自生キノコ、春になれば
ふんだんな山菜類。旬で新鮮で、その地で手に入る食材をその場で食べる。その昔は当たり前で質素だったことがいつの間にか「贅沢」なことになってしまった。薪をを使った薪ストーブや囲炉裏で暖をとる(ソノマノではまだ出来ないけど)、そんなことも「贅沢」になってきた。
本来の意味と違う「贅沢」。こういう意味での「贅沢」、違う言葉はないのかな。


(ハウスをたたむ際、はねだされたミニトマト
青トマトはピクルスにしたり、なかなかいけます 
こんな美味しいものをこんなに沢山いただきました
こんな「贅沢」って!?)


記事・・・ [more...]