January 04, 2010

幸福度(1)

昨年大晦日、愛知でナニゲに中日新聞を見ているとたまたまこんな単語を見つけた。「幸福度」。
これが、どのような記事にあったかというと、「政府の経済成長戦略の基本方針」が決まったという記事。
相変わらずの経済至上主義のたわごとと思い読んでみると、当然のごとく出てくるGDPだの、ン〜%だだのという文章の中にこれがあった。チョット異色だ。
「幸福度」という言葉は数年前ブータンに関する記事で初めて目にした。
ブータンのある村で電気を初めて引くことになったのだが、村民がこれを拒んだという内容だったと思う。
電気が引かれて困ることも無いだろうと思うのだが、村民いわく、「我々は今これだけ幸せなのだからこれ以上何もいらない」、ということだったと思う。
そのとき、ブータンという国が経済的発展よりも国民の幸福的発展に重きを置く政策をとり、その幸福の指標として「幸福度」を用いているのを知った。この政策を打ち出したのは30年以上前の国王で、当時21歳というから驚きです。
幸福度をはかる9つの要素があるそうで、

・基本的な生活
・文化の多様性
・感情の豊かさ
・健康
・教育
・時間の使い方
・自然環境
・コミュニティの活力
・良い統治

だそうです。どれももっともなものばかり。
これを数値化するのかどうか分りませんが、とにかく「あなたは幸福ですか?」と聞くと国民の90%以上が「幸せ」とこたえるのだそうです。

2006年にイギリスの機関が世界各国の「幸福度」を調べた。その結果1位はデンマーク。それ以降のランキングは良く分らないが、日本は約150カ国中90位だった。この幸福度とブータンのそれが同じ観点で調べているとはおそらく思えないが、すくなくとも、日本は幸福後進国であるのは間違いなさそうです。
とはいえ、このような言葉を政府の誰が言いだしたのか定かではないが、一国の総理大臣が言い出したとすれば価値があるとおもう。
数値化に無心になるのではなく、国民の感じる幸福度を上げてもらいたい。



「政府の経済成長戦略の基本方針」に関する記事は各社配信していますが、「幸福度」に関する部分を載せていたのは中日新聞(東京新聞)だけ。なぜ他紙は報じない?

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