February 12, 2010

ランドラッシュって!?


今週前半は暖かく小雨が続く日々でしたが、このところ少しまた冬らしくなってきました。

昨日テレビで観た「ランドラッシュ」。
「ゴールドラッシュ」をもじった農地の争奪戦のこと。
つまり、完全自給のかなっていない、または、かなわなくなってくることを見越した、国レベルで他国の広大な農地を買い漁ることだ。
テレビでは韓国、中国、インドなどが多く扱われていたが、ヨーロッパの国々もそのような政策があるらしい。
日本も、それに乗り遅れるなと、農水省、外務省などが、検討を始めたということだった。

漁られる国の多くがいわゆる途上国。これが将来このような結果をもたらすか。どうしても無理がありそうな気がする。
大量の穀物を生産するには大規模な農場で生産するのが効率的で手っ取り早い。自国にそのような土地があればそれで済むがそれが無い場合、他国に求めるのは確かに手っ取り早い。
でも、ホントにそれでいいのか。

将来の人口増で、食料の不足が決定的になってきた今、国を挙げて今から準備する必要があるのは間違い無い。しかし、どうして他国の土地を奪ってまで自国の産物を作らなくてはならないのだろうか。
金にモノを言わせて他国の土地を奪う未来永劫うまくいくはずが無い。いずれその歪みが崩壊を招くのではないか。
異常気象などにより、食料が圧倒的に不足になった場合その国の土地で出来た産物でもその国では食べられない。マダガスカルでは、全農地の半分がその対象になり、反対する国民の暴動により政府が転覆した。
当然だと思う。これが、深刻な食糧危機が訪れた後の事でなくまだよかった。
これは、現代の、形を変えた植民地政策ではないか。

日本は今後どのような対応をとっていくのか。テレビでは「遅れている!急がないと間に合わないぞ!」といわんばかりだった。本当にそれでいいのか良く考えてもらいたい。
かつてエスキモーはアザラシの生肉を食らっていた。それは、その地で循環して生きるための唯一の方法として代々の知恵として伝えられ実践されてきたもの。
鬼無里のような雪の降る山間の地では、冬場の食料として、雪の下への秋採れた産物の保存や、乾物の応用などをして食べてきた。春になれば、それも尽き始めるが、山に行けば豊富な山菜がそれに替わった。そのうちに畑から産物が採れるようになる。万が一の不作を考え、いわゆる雑穀類も予備的に作っていたと聞く。
そのような現代版の無駄を省いた循環農業を知恵を使ってよーく考えていけば、狭い日本でも充分自給出来ると思う。

自分達の食べる物は、自分達が、自分達の土地で作る。それが一番オーソドックスで確実な唯一の方法だと信じている。
なにしろそれが健全で、健康的で、そしてなにより気持ちがいい。



記事

ランドラッシュ ー世界農地争奪戦ー
2010年2月11日(木) 午後10時00分ー10時49分
NHK総合テレビ

穀物価格再上昇で新たな食糧危機が懸念される今、アフリカや東欧の農地を外国企業が囲い込む「ランドラッシュ」と呼ばれる争奪戦が激化している。多くは国の後押しを受けた進出である。韓国は国内需要の4分の1を賄う食糧基地を国外に建設しようとロシア等に大農場を建設している。リビアは原油の供給と引き替えにウクライナに大規模な農地を確保した。一昨年の食糧危機で穀物市場のもろさを知った輸入国は、自ら国外に農地を確保する危機管理を始めた。今後の人口爆発と、新たに開拓できる農地の限界を見越した中国やインドも農地確保に乗り出している。進出国と現地住民の間に摩擦も起き始め、マダガスカルでは、全農地の半分を韓国企業に提供しようとした政府が、暴動で転覆する事態となった。「新植民地主義」との批判を受けながらも、進展するランドラッシュ。このままでは締め出されると焦る最大の輸入国・日本は、将来の食をどう確保するのか。慢性的な食糧不足の時代に備える国家の戦略に迫る。

http://www.nhk.or.jp/special/onair/100211.html
Posted by sonomano at 21:25:00 | from category: | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks
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